- 2010-06-09 Wed 08:41:39
- 穂高

(天狗ノ頭より間ノ岳を望む)
6月4日、5日と山溪JOYのWeb映像撮影のため西穂へ行きました。
ならばその仕事が終わったら、稜線伝いに「お家(=穂高小屋)」へ帰ろうかな と。
ただしこの時期だと、途中何カ所かはロープが必要かもしれんし、撮影機材も持ちたい。
5日の仕事が何時に終わるかにもよるけれど、出発はたぶん午後となる。
だから途中ビバークを覚悟せねばならんしなぁ…
と、あれこれ考えまして、これはひとりではチトしんどいとのことで、
相棒に涸沢小屋のクライマー「おのっち(小野田くん)」を誘っての縦走となりました。

(西穂・丸山付近にて)
5日 午後3時、「西穂独標」にてJOYの撮影が終了。
このルートをやるにしてはちょっとあり得ないかもしれない15:30に独標出発となりました。
西穂山頂16:20と快調に飛ばすも、ここからは岩と雪のミックスとなり少々苦戦。



悪場の間ノ岳を越えて、天狗ノ頭で夕景を迎えました。

今まで、このルートを歩くのは鎖の掛け替えやマーキングなどの“仕事”としてがほとんどで、小屋からは結構な距離があるのでいつも時間を気にしながらの行動でした。
加えて「地図に載るルートとしては最難のひとつ」とのプレッシャーや、実際に気の抜けない悪場の連続で、あまり周りの風景をゆっくりと楽しむ余裕はこれまでなかったように思います。

(天狗ノ頭にて)
それが今回は念願叶って(?)ルートの真っ直中での夜です。
星の撮影をしたり上高地の夜景を眺めたり、そんなゆっくりとした山の夜を過ごしていると、
なにか「穂高」をとても身近に感じます。

で、翌朝は快晴!

(天狗のコルにて)

(コブ尾根ノ頭よりジャンダルムと奥穂山頂を望む)

(ジャンダルムよりの下降)
いよいよ今ルートの核心とも言える「ロバの耳」へ向かいます。


(ロバの耳よりジャンダルム)

“ロバミミ”は懸垂&クライムダウン。
少し氷っぽいところもあったけど、全体的には雪がほどよく緩んで快適。
(何より天気がサイコー!)

(ロバノ耳のコルにて)
そして“馬の背”からつづくナイフリッジの雪稜をたどれば奥穂山頂です。

ところどころで結構 “ショッパイ(=悪い)”ところもあったけれど、
穂高の岩と雪をぞんぶんに満喫できた、とても気持ちのよい山歩きでした。
(おのっち、君のサポートはサイコーでした。ありがとな。)
いやぁ~ それにしても、
やっぱ、穂高ってエエなぁ!!!

(夕暮れの天狗ノ頭にて撮影中…)
Comments: 3
- 山行喜多 URL 2012-05-12 Sat 09:45:03
すごいですねー。
大変貴重な写真を見ることが出来て、感動しました。山はやっぱりいい。- Hachiro URL 2010-06-10 Thu 14:34:55
加藤先生
こちらこそご無沙汰しております。
コメントどうもありがとうございます。
そうですかー、新しい職場でがんばっておられるのですね。
また夏にお会いできるのを楽しみにしております。
Hachi 拝- かとう URL 2010-06-10 Thu 14:10:02
ご無沙汰してます。
4月から新しい職場となり、さっそく山岳部を立ち上げました。
学生の勧誘の際には、HachiroさんのDVDを使わせてもらいました。
僕があれこれ説明するよりは、HachiroさんのDVDを見せたほうが山のすばらしさは良く伝わります。
特に『山の彼方の空遠く』が好評でした。
おかげさまで、現在20名ほどの部員が集まりました。
中には、穂高まで行きたいと言っている学生もいます。
今年の夏はいつもとちがったメンバーで穂高を目指します。
穂高ファンのひとりとして、すばらしい映像を楽しみにしています。