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2017年06月 Archive
梅雨の夕景
- 2017-06-27 Tue 17:05:08
- 穂高
ここしばらくずっと天気予報が悪いからか、小屋ではお客さんゼロが続いています。
穂高というと、ともかくハイシーズンの大混雑がイメージされるかもしれませんけれど、今時分はライチョウより人の姿の方が見つけるのに苦労するくらいのもンです。
そんな天気予報とは裏腹に、昨日、今日はまずまずのお天気。
昨日の日没時は見事な夕景となりました。

(2017/06/26 アーベントロートと笠ヶ岳)

(2017/06/26 笠ヶ岳と夕焼け)

(2017/06/26 抜戸岳稜線に沈む夕陽)
本格的な夏山になると、午後はたいていガスに覆われて夕景は望めないことが多いもの。
こうした見事な夕景は、夏前か秋に多いです。
穂高というと、ともかくハイシーズンの大混雑がイメージされるかもしれませんけれど、今時分はライチョウより人の姿の方が見つけるのに苦労するくらいのもンです。
そんな天気予報とは裏腹に、昨日、今日はまずまずのお天気。
昨日の日没時は見事な夕景となりました。

(2017/06/26 アーベントロートと笠ヶ岳)

(2017/06/26 笠ヶ岳と夕焼け)

(2017/06/26 抜戸岳稜線に沈む夕陽)
本格的な夏山になると、午後はたいていガスに覆われて夕景は望めないことが多いもの。
こうした見事な夕景は、夏前か秋に多いです。
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残雪多し
- 2017-06-24 Sat 06:19:06
- 穂高
一昨日からまた「梅雨の中休み」の晴天が続いています。
降り注ぐ陽光に涸沢では新緑が目に眩しかったです。

(2017/06/22 涸沢 Sガレ付近にて)
しかし、この梅雨の少雨は喜んでばかりはいられません。
というのも、例年であればこの梅雨時期の雨が何より雪を解かしてくれるからです。
それが今年は春の残雪がそもそも多かったのに、少雨のためにこの時期になっても一向に雪解けが進んでいないのです。
これは涸沢からザイテングラードを見たもの。

(2017/06/22 ザイテングラード方面)
ご覧の通り、まだザイテン取り付きまでビッシリの雪です。
当然アイゼン・ピッケルが必要になります。
で、何度も述べていますが「穂高では4本爪や6本爪の軽アイゼンはほぼ用をなしません」
穂高の急な雪渓では、つま先と踵に爪のないアイゼンではダメなのです。
どうぞ10本爪以上のアイゼンをお持ちください。
多少重かろうがなんだろうが命には変えられません。
過去に6本爪アイゼンであずき沢などで滑落してお亡くなりになった方は、一人や二人ではないのですから。
さてザイテングラードそのものは三分の二ほどは雪が消えています。
現状ではザイテンに取り付いたならアイゼンを外し、小一時間ほど登ると通称「20分広場」というテラスに着きます。
ここでまたアイゼンを着けることになろうかと思います。

(2017/06/22 ザイテングラード「20分広場付近」)
アイゼンを着けたり外したりが面倒! という方は、あずき沢を直登することも現状では可能ですけれど(もちろんアイゼン装着で)、雪の上を登るよりはザイテンを登った方が遥かに楽で早いです。

(2017/06/24 穂高岳山荘付近)

(2017/06/24 穂高岳山荘付近)
しっかしまぁ、夏至も過ぎて夏山開幕となる「海の日」の連休まであと三週間。
それがこの残雪量だといったいどうなることやら。
(小屋前の深いところだとまだ5m以上あるでしょう)
明日からは雨の予報なので雪解けが進むことを期待しますが、それでも連休までに各ルートがアイゼンなしで通行できるようになるには(するには)、かなり難しい気がします。
因みに現状の他のルート状況は、
岳沢からは吊尾根の紀美子平付近に数カ所急傾斜の雪渓トラバースがあるのと、重太郎新道も残雪箇所が多数あるようです。
西穂からは西穂〜天狗のコル間はほぼ雪を踏まずに縦走できますが天狗のコル〜ジャンダルム〜奥穂高岳は急傾斜の雪渓通過が数カ所あり時間がかかるとのこと。
白出沢は渡渉点から上部はほぼ山荘下までびっしりの雪。
北穂〜涸沢岳間はほぼ残雪は消えていますが、涸沢槍付近の崩落が酷く現在補修作業中です。現状では通行はかろうじて可能ですが、とても不安定な状態ですのでお勧めはできません。
ともかく声を大にしてお伝えしたいのは、仮に何らかのルートでアイゼンなしで稜線まで登れたとしても、現状ではアイゼンなしではどのルートを下山するのも困難です。
これから先、各ルート状況は日に日に変化していきます。
今後の雨の降り方次第ではあるものの、ある意味一年の中でも最も変化の激しい時期であると言えます。
でも現時点でこれだけ残雪が多いと、どう転んでも海の日の連休ではまだ安定した「夏山」とはならないと予想するのですけれど。
降り注ぐ陽光に涸沢では新緑が目に眩しかったです。

(2017/06/22 涸沢 Sガレ付近にて)
しかし、この梅雨の少雨は喜んでばかりはいられません。
というのも、例年であればこの梅雨時期の雨が何より雪を解かしてくれるからです。
それが今年は春の残雪がそもそも多かったのに、少雨のためにこの時期になっても一向に雪解けが進んでいないのです。
これは涸沢からザイテングラードを見たもの。

(2017/06/22 ザイテングラード方面)
ご覧の通り、まだザイテン取り付きまでビッシリの雪です。
当然アイゼン・ピッケルが必要になります。
で、何度も述べていますが「穂高では4本爪や6本爪の軽アイゼンはほぼ用をなしません」
穂高の急な雪渓では、つま先と踵に爪のないアイゼンではダメなのです。
どうぞ10本爪以上のアイゼンをお持ちください。
多少重かろうがなんだろうが命には変えられません。
過去に6本爪アイゼンであずき沢などで滑落してお亡くなりになった方は、一人や二人ではないのですから。
さてザイテングラードそのものは三分の二ほどは雪が消えています。
現状ではザイテンに取り付いたならアイゼンを外し、小一時間ほど登ると通称「20分広場」というテラスに着きます。
ここでまたアイゼンを着けることになろうかと思います。

(2017/06/22 ザイテングラード「20分広場付近」)
アイゼンを着けたり外したりが面倒! という方は、あずき沢を直登することも現状では可能ですけれど(もちろんアイゼン装着で)、雪の上を登るよりはザイテンを登った方が遥かに楽で早いです。

(2017/06/24 穂高岳山荘付近)

(2017/06/24 穂高岳山荘付近)
しっかしまぁ、夏至も過ぎて夏山開幕となる「海の日」の連休まであと三週間。
それがこの残雪量だといったいどうなることやら。
(小屋前の深いところだとまだ5m以上あるでしょう)
明日からは雨の予報なので雪解けが進むことを期待しますが、それでも連休までに各ルートがアイゼンなしで通行できるようになるには(するには)、かなり難しい気がします。
因みに現状の他のルート状況は、
岳沢からは吊尾根の紀美子平付近に数カ所急傾斜の雪渓トラバースがあるのと、重太郎新道も残雪箇所が多数あるようです。
西穂からは西穂〜天狗のコル間はほぼ雪を踏まずに縦走できますが天狗のコル〜ジャンダルム〜奥穂高岳は急傾斜の雪渓通過が数カ所あり時間がかかるとのこと。
白出沢は渡渉点から上部はほぼ山荘下までびっしりの雪。
北穂〜涸沢岳間はほぼ残雪は消えていますが、涸沢槍付近の崩落が酷く現在補修作業中です。現状では通行はかろうじて可能ですが、とても不安定な状態ですのでお勧めはできません。
ともかく声を大にしてお伝えしたいのは、仮に何らかのルートでアイゼンなしで稜線まで登れたとしても、現状ではアイゼンなしではどのルートを下山するのも困難です。
これから先、各ルート状況は日に日に変化していきます。
今後の雨の降り方次第ではあるものの、ある意味一年の中でも最も変化の激しい時期であると言えます。
でも現時点でこれだけ残雪が多いと、どう転んでも海の日の連休ではまだ安定した「夏山」とはならないと予想するのですけれど。
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来場御礼
- 2017-06-14 Wed 07:16:45
- 穂高
先日の「穂高・涸沢 Movie & Talk Session」には多数のご来場をいただき、ほんとうにありがとうございました。
上映前に少しお話しさせていただいたことなのですが「映画というのは観客と出会って初めて映画になる」ということを改めて強く実感した次第です。
さて会場でお知らせの通り、催しの趣旨でもあります「遭難防止」に役立てていただけますようプレゼントの発送を準備しております。
当選は品物の発送をもって代えさせていただきますが、こんなご挨拶を同封させていただきました。
先日はお忙しい中、私どもの催し「穂高・涸沢ムービー&トークセッション」にご来場いただき、本当にありがとうございました。
穂高や涸沢を訪れる方々に、安全で楽しい登山をしていただくことは私どもの切なる願いです。
しかし山の楽しさや素晴らしさは、その厳しさや過酷さと表裏一体なもの。
今回の催しが、みな様の自然との末長い関わりの一助となれば幸いに存じます。
この度お届けさせていただいたものは、当イベントの趣旨にご賛同いただいた方々よりご協力いただいた品物です。
これからの山旅のお役にたてば嬉しく存じます。
この梅雨が明ければ、今年もいよいよ夏山シーズンを迎えます。
どうぞお気をつけて、また山へお越しください。
穂高・涸沢映画の会 一同

プレゼントが届かなかった方は悪しからずごめんなさいです。
上映前に少しお話しさせていただいたことなのですが「映画というのは観客と出会って初めて映画になる」ということを改めて強く実感した次第です。
さて会場でお知らせの通り、催しの趣旨でもあります「遭難防止」に役立てていただけますようプレゼントの発送を準備しております。
当選は品物の発送をもって代えさせていただきますが、こんなご挨拶を同封させていただきました。
先日はお忙しい中、私どもの催し「穂高・涸沢ムービー&トークセッション」にご来場いただき、本当にありがとうございました。
穂高や涸沢を訪れる方々に、安全で楽しい登山をしていただくことは私どもの切なる願いです。
しかし山の楽しさや素晴らしさは、その厳しさや過酷さと表裏一体なもの。
今回の催しが、みな様の自然との末長い関わりの一助となれば幸いに存じます。
この度お届けさせていただいたものは、当イベントの趣旨にご賛同いただいた方々よりご協力いただいた品物です。
これからの山旅のお役にたてば嬉しく存じます。
この梅雨が明ければ、今年もいよいよ夏山シーズンを迎えます。
どうぞお気をつけて、また山へお越しください。
穂高・涸沢映画の会 一同

プレゼントが届かなかった方は悪しからずごめんなさいです。
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遠望、はるか
- 2017-06-06 Tue 08:00:15
- 穂高
ここのところ梅雨入り前の気持ちのよい晴天が続いています。

(2017/06/04 涸沢岳より)
季節外れの新雪風景の中、寒気の影響なのか日中雲は多めなのですが、何故かやたらと視界がクリアです。

(2017/06/04 市街地遠望)
上の写真は、前穂北尾根越しの塩尻と諏訪の市街地です。
ひとつひとつの建物が識別できるほどよく見えていました。(よく見ると諏訪湖も分かります)
で、先週のとある夕方には笠ヶ岳の稜線に謎の光を発見。

(2017/05/28 笠ヶ岳の稜線)
太陽の真下、稜線の向こうがオレンジ色に光っているのがおわかりになりますか?
スタッフたちと「あの光はなんだろう?」と話したのですが、「幻日」や「環水平アーク」とかの光学現象ではなさそう。
結局その場では判然としなかったのですが、その後つらつらと考えるに、
おそらくですけれど、あれは遥か砺波平野(!)の水田に太陽の光が反射しているのではなかろうか、と。
そういえば、この時期の劔からは富山平野の田んぼが光って美しいと聞いたこともあるような。
それから一昨日の夜、月夜の穂高を撮ろうと涸沢岳へ登った折のこと、
以前からジャンダルムの右奥に市街地の灯りがあることは気づいていて、たぶん濃尾平野(つまり名古屋)方面の街明かりであろうとは思っていました。
それが、その日はハッキリと市街地の灯りが確認できるではないですか!

(2017/06/04 涸沢岳よりジャンダルムと市街地の灯り)
う〜ん、あれはどこの街なんだろうか。
カシミールとかのパソコンソフトを駆使すればたやすくわかるのかもしれませんが、まぁ今のところ私には「はるか遠くの街灯り」でよいのかなと。
でも例えば、岐阜市内から穂高が見える!、なんてことなら凄いですよね。
(小屋裏から伊吹山はよく見えるので、周辺市街からこちらが見えても全然おかしくないはず)
それにしても、結構な年月をこの稜線で過ごしているはずなのに、今さらながらに気づくことも多いものです。
そういえば以前、小屋のバイトの娘が天気のよい日に景色を見ながら「今日は遠くまでよく見えますねぇ!」と感激した面持ちで言うので、
「こんなんまだまだや、ホンマにスゴイ日には東京都庁まで見えんねんぞぉ」と言ったら、
「エッエエっ! ほんとですかっ!! スゴイ〜」と、さらに感激していたので、そこからもう何も言えなかったけど、
ごめん、、、 都庁はさすがに見えへんと思う。

(2017/06/04 涸沢岳より)
季節外れの新雪風景の中、寒気の影響なのか日中雲は多めなのですが、何故かやたらと視界がクリアです。

(2017/06/04 市街地遠望)
上の写真は、前穂北尾根越しの塩尻と諏訪の市街地です。
ひとつひとつの建物が識別できるほどよく見えていました。(よく見ると諏訪湖も分かります)
で、先週のとある夕方には笠ヶ岳の稜線に謎の光を発見。

(2017/05/28 笠ヶ岳の稜線)
太陽の真下、稜線の向こうがオレンジ色に光っているのがおわかりになりますか?
スタッフたちと「あの光はなんだろう?」と話したのですが、「幻日」や「環水平アーク」とかの光学現象ではなさそう。
結局その場では判然としなかったのですが、その後つらつらと考えるに、
おそらくですけれど、あれは遥か砺波平野(!)の水田に太陽の光が反射しているのではなかろうか、と。
そういえば、この時期の劔からは富山平野の田んぼが光って美しいと聞いたこともあるような。
それから一昨日の夜、月夜の穂高を撮ろうと涸沢岳へ登った折のこと、
以前からジャンダルムの右奥に市街地の灯りがあることは気づいていて、たぶん濃尾平野(つまり名古屋)方面の街明かりであろうとは思っていました。
それが、その日はハッキリと市街地の灯りが確認できるではないですか!

(2017/06/04 涸沢岳よりジャンダルムと市街地の灯り)
う〜ん、あれはどこの街なんだろうか。
カシミールとかのパソコンソフトを駆使すればたやすくわかるのかもしれませんが、まぁ今のところ私には「はるか遠くの街灯り」でよいのかなと。
でも例えば、岐阜市内から穂高が見える!、なんてことなら凄いですよね。
(小屋裏から伊吹山はよく見えるので、周辺市街からこちらが見えても全然おかしくないはず)
それにしても、結構な年月をこの稜線で過ごしているはずなのに、今さらながらに気づくことも多いものです。
そういえば以前、小屋のバイトの娘が天気のよい日に景色を見ながら「今日は遠くまでよく見えますねぇ!」と感激した面持ちで言うので、
「こんなんまだまだや、ホンマにスゴイ日には東京都庁まで見えんねんぞぉ」と言ったら、
「エッエエっ! ほんとですかっ!! スゴイ〜」と、さらに感激していたので、そこからもう何も言えなかったけど、
ごめん、、、 都庁はさすがに見えへんと思う。
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初夏の新雪
- 2017-06-03 Sat 07:54:15
- 穂高
昨日の雪は稜線では20センチほど積もったでしょうか。
今朝は風が強く、積もった雪が舞い上がってブリザードとなっていました。

(2017/06/03 4:30a.m. 常念岳とブリザード)
まぁひと月は季節が戻った感じで、とても6月とは思えません。
私も長い間穂高にレンズを向けてきていますが、流石にこの時期にブリザードを撮ったことは憶えがないです。
山麓はもう新緑と呼ぶには濃い緑となっていてすっかり初夏、
その緑と新雪とのコントラストがなんとも不思議な風景を見せてくれていました。

(2017/06/03 6:30a.m. 笠ヶ岳と山麓の緑)
標高差と交錯する季節とが見せてくれる、ひとときの山の表情です。
今朝は風が強く、積もった雪が舞い上がってブリザードとなっていました。

(2017/06/03 4:30a.m. 常念岳とブリザード)
まぁひと月は季節が戻った感じで、とても6月とは思えません。
私も長い間穂高にレンズを向けてきていますが、流石にこの時期にブリザードを撮ったことは憶えがないです。
山麓はもう新緑と呼ぶには濃い緑となっていてすっかり初夏、
その緑と新雪とのコントラストがなんとも不思議な風景を見せてくれていました。

(2017/06/03 6:30a.m. 笠ヶ岳と山麓の緑)
標高差と交錯する季節とが見せてくれる、ひとときの山の表情です。
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