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2016年06月 Archive
ハクサンイチゲ
- 2016-06-28 Tue 17:19:55
- 穂高
今日は再びそれらしい梅雨空。
昨日は青空の下で気持ちよさそうに咲いていたハクサンイチゲも、今日は強風の中で横殴りの雨に耐えていました。

(2016/06/28 ハクサンイチゲ)
今日、日中の気温は7℃。
こんなに過酷な状況下でも彼等(彼女等?)高山植物はその生を永らえています
でも人間は、たとえどんなに高価なゴアテックスの雨具を身につけていたとしても、わずか半日ほどこの雨風に晒されるだけでいともたやすく生命の危険に陥ってしまいます。
昨日は青空の下で気持ちよさそうに咲いていたハクサンイチゲも、今日は強風の中で横殴りの雨に耐えていました。

(2016/06/28 ハクサンイチゲ)
今日、日中の気温は7℃。
こんなに過酷な状況下でも彼等(彼女等?)高山植物はその生を永らえています
でも人間は、たとえどんなに高価なゴアテックスの雨具を身につけていたとしても、わずか半日ほどこの雨風に晒されるだけでいともたやすく生命の危険に陥ってしまいます。
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梅雨の中休み
- 2016-06-27 Mon 19:28:01
- 穂高
今日は朝から気持ちのよい青空が広がりました。

(2016/06/27 涸沢俯瞰)
穂高は残雪と緑のコントラストがことさら美しい季節となりました。
こうした「梅雨の中休み」には、空気が雨で洗われるせいかとても景色がビビットです。
高山植物たちも、今年は早々と花を咲かせはじめています。

(2016/06/27 ハクサンイチゲ)
こうした晴天に巡り会えればほんとうによい山旅が出来るのだろうなあとは思うのですが、なかなか限られた休日の中では難しいことであるのかもしれません。
でも、ダメもとで山へ向かってみて、晴天に巡りあえればラッキー、悪天ならスッパリと切り替えて温泉とか美味しいもの食べるとかに目的を変えるのも一考かと。
(先日のイベントでダンプさんも永く山を楽しむためにそうした「転身」を勧めておられました)
決してムリをせず、でも出来るかぎり山へと向かう心を持ち続ける。
そうすれば、きっと素晴らしい瞬間に巡り会うことも出来るはずです。
なにせ、これまで止まなかった雨はなかったし晴れなかった悪天もありませんでしたから。
(と、いいながら…… 明日からはしばらくはまた梅雨空が続きそうデス)
もちろん晴れるに越したことはないのですが、ぼくは「雨もまたよし」と思って山を歩くのを否定するものでもありません。
必ずしも晴れた日ばかりが山を感じられるものでもないとも思いますので。
でもそれは、今どきの風雨の穂高稜線が、それはそれは過酷な世界となることを知ったうえでことであって欲しい。
昨日は日中でも気温が3.5℃と低く、例えば吊尾根などの稜線では風速10m以上の風が止むことなしに吹いていて、体感気温は確実に氷点下となっていたはずです。
その状況をふまえた上で踏み込むのであればそれはそれなのですが、下界が30℃とかであっても、山の上ではそれくらい厳しい世界となっているのです。
う〜ん、なんだか書いていて、勧めているのか諌めているのか自分でもよくわからなくなってしまいました。
つまりは、美しくも厳しい、穂高というこの世界……

(2016/06/27 涸沢俯瞰)
穂高は残雪と緑のコントラストがことさら美しい季節となりました。
こうした「梅雨の中休み」には、空気が雨で洗われるせいかとても景色がビビットです。
高山植物たちも、今年は早々と花を咲かせはじめています。

(2016/06/27 ハクサンイチゲ)
こうした晴天に巡り会えればほんとうによい山旅が出来るのだろうなあとは思うのですが、なかなか限られた休日の中では難しいことであるのかもしれません。
でも、ダメもとで山へ向かってみて、晴天に巡りあえればラッキー、悪天ならスッパリと切り替えて温泉とか美味しいもの食べるとかに目的を変えるのも一考かと。
(先日のイベントでダンプさんも永く山を楽しむためにそうした「転身」を勧めておられました)
決してムリをせず、でも出来るかぎり山へと向かう心を持ち続ける。
そうすれば、きっと素晴らしい瞬間に巡り会うことも出来るはずです。
なにせ、これまで止まなかった雨はなかったし晴れなかった悪天もありませんでしたから。
(と、いいながら…… 明日からはしばらくはまた梅雨空が続きそうデス)
もちろん晴れるに越したことはないのですが、ぼくは「雨もまたよし」と思って山を歩くのを否定するものでもありません。
必ずしも晴れた日ばかりが山を感じられるものでもないとも思いますので。
でもそれは、今どきの風雨の穂高稜線が、それはそれは過酷な世界となることを知ったうえでことであって欲しい。
昨日は日中でも気温が3.5℃と低く、例えば吊尾根などの稜線では風速10m以上の風が止むことなしに吹いていて、体感気温は確実に氷点下となっていたはずです。
その状況をふまえた上で踏み込むのであればそれはそれなのですが、下界が30℃とかであっても、山の上ではそれくらい厳しい世界となっているのです。
う〜ん、なんだか書いていて、勧めているのか諌めているのか自分でもよくわからなくなってしまいました。
つまりは、美しくも厳しい、穂高というこの世界……
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涸沢の残雪は、
- 2016-06-25 Sat 09:40:22
- 穂高
昨日、約2週間ぶりに山へもどりました。
名古屋、大阪、東京での映画会には多数の方にご来場いただきありがとうございました。
会場では大勢の方にお声ををかけていただいたばかりか、ハチプロのDVDなども買っていただき、ほんとうにありがとうございました。
ああやって穂高ファンの方々と直接ふれあうことができて、とても嬉しかったです。
なんだか元気をいただけた気持ちがしました。
さて、その巡業中に飛び込んできた「涸沢への登山道が崩落!」というショッキングな報せ。
一時はとても心配したのですが、涸沢ヒュッテと涸沢小屋の小屋番衆による迅速かつ適切な処置により、あっという間に復旧がなされました。
で、昨日はその「崩壊地」がどんな感じなのかを確認しつつ涸沢経由で入山。

(2016/06/24 涸沢への登山道にて_1)

(2016/06/24 涸沢への登山道にて_2)
その崩壊地は、「おいおい、こりゃあ修復前よりキレイになっとるやん」って感じの見事な道直しがなされておりました。
「さすがやな〜」と、あらためて涸沢の衆の力量に感服です。
でも、上部を見ると確かにまだ落ちそうな岩がいくつも引っかかっています。
看板の注意書き通り素早く通過すべきですし、雨の日とかは特に注意が必要ですね。
さて、涸沢全般の残雪状況はというと、やはり“季節がひと月早い”感じがします。

(2016/06/24 ナナカマドの花と奥穂・涸沢岳)
上の写真でご確認いただけるかと思うのですがザイテングラードにはもうほとんど雪がありません。
例年であれば7月中下旬の感じですね。
ぼくは昨日ザイテンへ取り付く手前で少しの距離アイゼンを使いましたが、まあ技術と気合いがあればなくてもイケるかと。
涸沢ヒュッテから上部でいえば、そのザイテン脇のトラバースを除いて、夏道の雪はあと一週間もすれば全て消えそうです。
さて、もう雪解けは充分なので「早よ梅雨が開けてくれい!」とも思いますが、考えてみるとまだ六月ですもんね。
(昨日も小屋へ着く頃には土砂降りの雨にやられてしまいました…)
名古屋、大阪、東京での映画会には多数の方にご来場いただきありがとうございました。
会場では大勢の方にお声ををかけていただいたばかりか、ハチプロのDVDなども買っていただき、ほんとうにありがとうございました。
ああやって穂高ファンの方々と直接ふれあうことができて、とても嬉しかったです。
なんだか元気をいただけた気持ちがしました。
さて、その巡業中に飛び込んできた「涸沢への登山道が崩落!」というショッキングな報せ。
一時はとても心配したのですが、涸沢ヒュッテと涸沢小屋の小屋番衆による迅速かつ適切な処置により、あっという間に復旧がなされました。
で、昨日はその「崩壊地」がどんな感じなのかを確認しつつ涸沢経由で入山。

(2016/06/24 涸沢への登山道にて_1)

(2016/06/24 涸沢への登山道にて_2)
その崩壊地は、「おいおい、こりゃあ修復前よりキレイになっとるやん」って感じの見事な道直しがなされておりました。
「さすがやな〜」と、あらためて涸沢の衆の力量に感服です。
でも、上部を見ると確かにまだ落ちそうな岩がいくつも引っかかっています。
看板の注意書き通り素早く通過すべきですし、雨の日とかは特に注意が必要ですね。
さて、涸沢全般の残雪状況はというと、やはり“季節がひと月早い”感じがします。

(2016/06/24 ナナカマドの花と奥穂・涸沢岳)
上の写真でご確認いただけるかと思うのですがザイテングラードにはもうほとんど雪がありません。
例年であれば7月中下旬の感じですね。
ぼくは昨日ザイテンへ取り付く手前で少しの距離アイゼンを使いましたが、まあ技術と気合いがあればなくてもイケるかと。
涸沢ヒュッテから上部でいえば、そのザイテン脇のトラバースを除いて、夏道の雪はあと一週間もすれば全て消えそうです。
さて、もう雪解けは充分なので「早よ梅雨が開けてくれい!」とも思いますが、考えてみるとまだ六月ですもんね。
(昨日も小屋へ着く頃には土砂降りの雨にやられてしまいました…)
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涸沢槍
- 2016-06-17 Fri 15:46:15
- 穂高
今日、沖縄地方は梅雨明けとか、 少しずつ夏が近づいてきますね。
本州ではあとひと月は梅雨が続きそうですが、早くスッキリと夏空が広がって欲しいものです。
さて、夏山シーズンを前にプチ登山道情報です。
今年の特徴としては何よりも「この50年で最も残雪が少ない」ということが特記事項。
ですから例年であれば来月の梅雨明け後、7月下旬であたりまで雪渓が残るような箇所も、今年はもうすでに雪が消えていたりします。
例えば穂高岳山荘から奥穂山頂、吊尾根を経て岳沢へと向かう場合、
通常の6月であれば、たとえルートの9割は夏道を歩けても吊尾根の最低コルと紀美子平の間で急傾斜の雪渓をトラバースせねばならず、今時期はまだアイゼン・ピッケルが必携となります。
しかし今年はすでに稜線上のルートほぼすべてに雪はありません。(西穂〜奥穂に関しては未確認デス)
ただし例年遅くまで雪の残る、涸沢〜穂高岳山荘に関してはルートの7〜8割は夏道を歩けるようですが、ザイテングラード取り付き付近にはまだ急傾斜の雪渓が残っており、特に下りではアイゼン・ピッケルが必要です。
さて、そんな状況ですから穂高岳山荘〜涸沢岳〜北穂高岳ルートに関しても残雪の心配はすでにありません。
(ただし涸沢から北穂高岳の登下降に関しては北穂高小屋へ要問い合わせ)
しかしながらその途中の「涸沢槍」において、ルート上でちょっとした崩落が見られます。

(2016/06/06 北穂高側より涸沢槍を望む)
涸沢槍にある二本のハシゴの下のほう、それを登ってすぐのところの岩が抜け落ちてしまっていました。

(2016/06/06 涸沢槍ハシゴ場付近)
現状では通過にちょっと苦労はするものの通れなくはありません。
(ただし付近の岩がとてもモロくなっているのでくれぐれも慎重に)
補修作業も検討はしておりますが周辺は崩落箇所以外もかなり脆く、根本的なルート変更が必要になるかもしれません。
また今後の梅雨末期の大雨でどうなるやら……
残雪が少ないということは、その分登山道が雨の影響を受けるということで、今年は夏山シーズン当初には登山道全般で特に浮き石や落石に注意が必要でしょう。
そして、むしろそうした明らかに危ないと見て取れる場所よりも、実はその前後のちょっとしたザレた場所などで遭難は起きるもの。
例えば、昨年の涸沢槍での20代女性の痛ましい滑落死亡事故も、二段目のハシゴ上の一見なんでもない(しかし滑れば致命的な)場所でありました。
ハシゴやクサリは、もちろん登下降の補助として備えられているのですが、もうひとつの役割として「この場所が危険箇所である」ということを示す意味もあるのです。
そして繰り返しますが、実際の事故はその核心の前後で多く発生しているということを、どうかお知りおきください。
本州ではあとひと月は梅雨が続きそうですが、早くスッキリと夏空が広がって欲しいものです。
さて、夏山シーズンを前にプチ登山道情報です。
今年の特徴としては何よりも「この50年で最も残雪が少ない」ということが特記事項。
ですから例年であれば来月の梅雨明け後、7月下旬であたりまで雪渓が残るような箇所も、今年はもうすでに雪が消えていたりします。
例えば穂高岳山荘から奥穂山頂、吊尾根を経て岳沢へと向かう場合、
通常の6月であれば、たとえルートの9割は夏道を歩けても吊尾根の最低コルと紀美子平の間で急傾斜の雪渓をトラバースせねばならず、今時期はまだアイゼン・ピッケルが必携となります。
しかし今年はすでに稜線上のルートほぼすべてに雪はありません。(西穂〜奥穂に関しては未確認デス)
ただし例年遅くまで雪の残る、涸沢〜穂高岳山荘に関してはルートの7〜8割は夏道を歩けるようですが、ザイテングラード取り付き付近にはまだ急傾斜の雪渓が残っており、特に下りではアイゼン・ピッケルが必要です。
さて、そんな状況ですから穂高岳山荘〜涸沢岳〜北穂高岳ルートに関しても残雪の心配はすでにありません。
(ただし涸沢から北穂高岳の登下降に関しては北穂高小屋へ要問い合わせ)
しかしながらその途中の「涸沢槍」において、ルート上でちょっとした崩落が見られます。

(2016/06/06 北穂高側より涸沢槍を望む)
涸沢槍にある二本のハシゴの下のほう、それを登ってすぐのところの岩が抜け落ちてしまっていました。

(2016/06/06 涸沢槍ハシゴ場付近)
現状では通過にちょっと苦労はするものの通れなくはありません。
(ただし付近の岩がとてもモロくなっているのでくれぐれも慎重に)
補修作業も検討はしておりますが周辺は崩落箇所以外もかなり脆く、根本的なルート変更が必要になるかもしれません。
また今後の梅雨末期の大雨でどうなるやら……
残雪が少ないということは、その分登山道が雨の影響を受けるということで、今年は夏山シーズン当初には登山道全般で特に浮き石や落石に注意が必要でしょう。
そして、むしろそうした明らかに危ないと見て取れる場所よりも、実はその前後のちょっとしたザレた場所などで遭難は起きるもの。
例えば、昨年の涸沢槍での20代女性の痛ましい滑落死亡事故も、二段目のハシゴ上の一見なんでもない(しかし滑れば致命的な)場所でありました。
ハシゴやクサリは、もちろん登下降の補助として備えられているのですが、もうひとつの役割として「この場所が危険箇所である」ということを示す意味もあるのです。
そして繰り返しますが、実際の事故はその核心の前後で多く発生しているということを、どうかお知りおきください。
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キバナシャクナゲ
- 2016-06-10 Fri 16:59:28
- 穂高
昨日「梅雨ですね」と記したとたん、今日は「梅雨の中休み」。

(2016/06/10 ジャンダルムとキバナシャクナゲ)
梅雨の合間の晴天は、雨で空気が洗われるせいかとても爽やかです。
短い夏に花を咲かせる高山植物たち、
その先陣をきって咲き始めたキバナシャクナゲが、明るい陽ざしの中で気持ちよさそうにしていました。

(2016/06/10 キバナシャクナゲ)

(2016/06/10 ジャンダルムとキバナシャクナゲ)
梅雨の合間の晴天は、雨で空気が洗われるせいかとても爽やかです。
短い夏に花を咲かせる高山植物たち、
その先陣をきって咲き始めたキバナシャクナゲが、明るい陽ざしの中で気持ちよさそうにしていました。

(2016/06/10 キバナシャクナゲ)
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