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2016年04月 Archive

なんでやねん

  • Posted by: Hachiro
  • 2016-04-30 Sat 19:57:45
  • 穂高
今日からいよいよ大型連休が始まりました。

今朝5時前、日の出の頃の気温は−10℃。
厳しい寒気の下、涸沢岳からのモルゲンロートを捉え、
涸沢のテント村から一斉に動きだした登山者の列も撮影し、
朝メシを食べるのもそこそこに、今朝は春山を満喫する人々の姿をたくさん撮りました。

このブログで、「山の、そして穂高の素晴らしさ」を伝えたかったから。


ところが、
そんな写真をいっぱい載せようと準備していた昼前、
どこか心の片隅で「たのむから、起きてくれるなよ」と願っていた事が、起きてしまいました。



今日の昼前頃、奥穂へのハシゴ場上部の雪壁で滑落事故が発生。

不幸中の幸いで、岐阜県警山岳警備隊の入山直後のことで、ヘリがすぐに動ける状況であったことから事故発生から1時間足らずで病院への搬送が叶いました。

しかしご本人は現在、集中治療室で予断をゆるさない状況とのことです。



160430_5 県警ヘリ
(2016/04/30 10:00 a.m.  岐阜県警山岳警備隊入山)



こんな写真を載せるはずじゃなかったのに……

今はただただ遭難された方の無事をお祈りするばかりです。



午後からは天気が崩れ、今現在は吹雪です。
ある意味、連休中のいちばんヤバいパターンの天気変化です。
実際、まだ救助要請には至っていませんが、ビバークを強いられているパーティの情報も伝わってきています。



明日に備えて、今日はもう休まなあかんですね。































風の朝

  • Posted by: Hachiro
  • 2016-04-29 Fri 08:07:59
  • 穂高
昨日は知り合いの気象予報士の方からも「エラい寒気が入りまっせ!」との連絡をいただいたりして、
さぞ今朝はド吹雪の朝を迎えるのかと思いきや……


160429 風の朝
(2016/04/29 6:40 a.m.)



あれっ?   晴れとるやん!?

まぁ風はそれなりに強く、気温も朝7時で−8℃と冷えてはしましたが、予想された降雪はほとんどといっていいくらいありませんでした。
これなら、少なくとも穂高周辺での雪崩のリスクは低いのではないかと思います。

その後、どんどん青空も広がってきていて「オイオイ、予報は良い方に大ハズレやん」って感じです。


こりゃあ、今日予定されている岐阜県警山岳警備隊の入山もイケそうな感じですね。



以下、追加です。


結局昼前から雲が湧き、県警の入山は今日は難しそう。

まぁでも、予報ほどの荒れた天気というわけでもありません。
下は午前9時頃から11時頃にかけての山荘周辺です。(3分40秒の動画 ※音声はありません





先ほど涸沢を見ると、ヒュッテから下は登山者の大行列!

明日は賑わいそうですね!!




























西高東低へ

  • Posted by: Hachiro
  • 2016-04-28 Thu 16:38:57
  • 穂高
夜半からの雪は朝方に雨に変わりました。


160428 冷たい雨
(2016/04/28 7:30a.m.)


今朝7時の気温は1.5℃、雨か雪かのちょうど境目あたりの気温です。

小屋は昨日から営業を開始していますが、昨日、今日と宿泊者はなし。いきなりの開店休業状態デス。

明日から大型連休の休みに入る方も多いかと思いますが、どうやら明日は気圧配置が西高東低の冬型となり、山は荒れた天気となるようです。
まとまった降雪も予想されており、30日には一旦回復するものの新雪表層雪崩がコワいですね。

また30日夜から1日朝にかけても天気図には現れない低気圧が日本海に発生しそうで影響ありそうな感じです。



下界の天気予報では30日から2日にかけては晴れマークとなっていますが、山はどうでしょうか。

どうやら大型連休前半は不安定な天気となりそうです。


























間違い尾根

  • Posted by: Hachiro
  • 2016-04-25 Mon 17:37:33
  • 穂高
今日は除雪もひと段落、で、奥穂へルート偵察に行ってきました。


160424 登山者
(2016/04/24  3:00 p.m.)



実はもう昨日の時点で涸沢からの登山者が10名ほど奥穂をピストンしており、ルート上にはステップやトレースが若干残っている状態でした。

この「ステップやトレースが残る」というのは、それだけ雪面が軟らかいということで、実際ルート上の雪の状態はところどころ氷化した箇所もあるものの、おおむね快適な雪の状態でありました。
(どれくらいの固さの雪を「快適」と感じるかは、人によって違うので微妙な話ではありますが)

ただし、今後28日、29日頃には悪天が予想されており、またその後は寒気の影響もありそうです。
とにかく今時期は目まぐるしく雪の状態が変わりますので、ここに記した情報もあくまで参考ていどにお考えください。


さて、以前に奥穂山頂直下の「間違い尾根」について記したことがあります。

しつこいようですが、もう一度「間違い尾根」について以下記します。
と、いうのも積雪期の視界不良時に、ここでの遭難がとても多いものですから。


先ずこの写真は今日、奥穂山頂からの下山時に間違い尾根手前で撮影したもの。

160425 間違い尾根
(2016/04/25 9:00 a.m.)

ちょっと光線の状態で「間違い尾根」そのものは写真では判別しづらいですが、ともかく下山路は槍の見えている方角であり、登ってきた時のトレースも残っているので、こうした中でルートを誤ることはまずあり得ません。



しかし、もしもこれがホワイトアウトの状況下で、遠景がなかったとしたら?

ちょっと画像処理してイメージを作ってみました。


160425 間違い尾根2


処理した写真の左下へと延びているのが「間違い尾根」です。

どうでしょうか? 遠景が見えなくなると、とたんに地形のイメージが変わるのではないでしょうか。

実際に、吹雪の中で視界が20〜30mほどしかなければ尾根の先を見通すことも出来ず、主稜線への正しいルートとなる右方向へ90度方向を変えねばならない地点を判別するのは難しくなります。


160425 間違い尾根3


上の図が、正しいルートイメージなのですが、悪天候だと画面左側から猛烈な風が吹きつけてきますし、また下降すべき雪壁の降り口が垂直に近い斜度となっているため、なかなかに主稜線をたどるのが難しくなるのです。

そしてルートを誤るのは、白出のコル(穂高岳山荘)からのピストンではなく、ジャン飛騨や奥穂南稜あるいは吊尾根など、別ルートから奥穂山頂を経て白出のコルへの下降時に発生しています。



どうか今連休、またあの場所で悲劇がくり返されることがないよう、切に祈ります。



















































怒濤の除雪

  • Posted by: Hachiro
  • 2016-04-22 Fri 19:47:42
  • 穂高
昨日の雪は夜半には雨に変わり、ものすごい風とともに明け方まで荒れていました。

雨が降って冷えれば雪はカチカチになりますが、今朝は気温がぜんぜん下がりませんでした。
そうすると雨のおかげであんなに固かった雪はザクザクに!

で、これまで固い雪に苦しめられた除雪がはかどることはかどること。


160422 除雪
(2016/04/22  11:30 a.m.)


燦々と降りそそぐ陽光の下、女衆も総出で除雪に励みました。



160422 玄関
(2016/04/22  5:30 p.m.)


そして奮闘およそ10時間! なんと玄関まで開けてしまったのです。
僕の長い除雪経験で、一日でこれほど作業が進んだのは初めてかもしれません。

いや〜 さすがにツカビレタ。

で、闘いすんでヘロヘロになった頃、笠ヶ岳へと見事な夕陽が沈んでいったのでした。


160422 笠と夕陽
(2016/04/22  6:40 p.m.)

































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