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2015年06月 Archive
嵐の中で
- 2015-06-28 Sun 22:10:58
- 穂高
昨日は雨風の強い荒れた一日でした。
特に今朝の明け方には台風でもかくやと思えるほどに小屋がギシギシと揺れるほどの嵐風。
きっと咲き始めた高山植物も無惨なことになってしもたやろうなぁ と思っていたのですが…

(2015/06/28 10:40am ハクサンイチゲ)
なんと花びらいっぱいに水を湛えて、可憐な姿そのまままにそのハクサンイチゲは風にゆれていました。
ぼくが同じように昨日の雨風に晒されたなら、たとえどんな最新のヤッケやテントを持っていたとしても、きっとひと晩わが命を持ちこたえるのは難しかったのではないかと思います。
それをまぁ、なんとこんなに小さな命の強靭であることかと。

(2015/06/28 6:55pm ハクサンイチゲ夕照)
今朝のなでしこジャパンの快勝と同じように、今日の高山植物たちにもなんだかナニゴトかを教えられた思いがしました。
男子サッカーに比べて決して恵まれた環境ではない中で懸命に結果を出す彼女たちは、与えられたその高山の過酷な地でそれでも懸命に花を咲かせる、穂高の小さな花々たちにどこか重なるのです。
それは何かというと今ある状況に不平不満を抱き、ともすれば自分が怠ける理由にしてしまうぼくとは大違い。
「嗚呼! おれも、やっらなアカンよなぁぁぁぁ」と、感動とともに叱咤された気がした一日でした。
特に今朝の明け方には台風でもかくやと思えるほどに小屋がギシギシと揺れるほどの嵐風。
きっと咲き始めた高山植物も無惨なことになってしもたやろうなぁ と思っていたのですが…

(2015/06/28 10:40am ハクサンイチゲ)
なんと花びらいっぱいに水を湛えて、可憐な姿そのまままにそのハクサンイチゲは風にゆれていました。
ぼくが同じように昨日の雨風に晒されたなら、たとえどんな最新のヤッケやテントを持っていたとしても、きっとひと晩わが命を持ちこたえるのは難しかったのではないかと思います。
それをまぁ、なんとこんなに小さな命の強靭であることかと。

(2015/06/28 6:55pm ハクサンイチゲ夕照)
今朝のなでしこジャパンの快勝と同じように、今日の高山植物たちにもなんだかナニゴトかを教えられた思いがしました。
男子サッカーに比べて決して恵まれた環境ではない中で懸命に結果を出す彼女たちは、与えられたその高山の過酷な地でそれでも懸命に花を咲かせる、穂高の小さな花々たちにどこか重なるのです。
それは何かというと今ある状況に不平不満を抱き、ともすれば自分が怠ける理由にしてしまうぼくとは大違い。
「嗚呼! おれも、やっらなアカンよなぁぁぁぁ」と、感動とともに叱咤された気がした一日でした。
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ミネズオウ
- 2015-06-25 Thu 15:57:27
- 穂高
夏至も過ぎてだんだんと夏山っぽくなってきました。
梅雨時の今頃の晴れ間はほんとうに瑞々しく、雪の消えた斜面ではアチコチで早咲きの高山植物が咲き始めています。

(2015/06/25 水取り沢にて「前穂とミネズオウ」)
この「ミネズオウ」という植物も花期が早くて、だいたい6月下旬の今頃に小さな花を群落となって咲かせます。
穂高では限られた場所にしかない(…たぶん)うえに、時期が時期なのでその花を知る方は少ないのではないでしょうか。

(2015/06/25 ミネズオウ)
しかもまたこの花はとんでもない所に咲いていて、撮影するにはロープにぶら下がってのアクロバティックな体勢を強いられます。
でもこの株は背景に前穂高を配する素晴らしいロケーションではありますが。

(2015/06/25 水取り沢にて)
例えば南アルプスのキタダケソウや早池峰山のハヤチネウスユキソウなども他の高山植物よりも時期が早く、梅雨時期にわざわざその花を目当てに登らなければお目にかかれない花でしょう。
でも、だからこそその出会いの感慨もひとしおかもしれませんね。
ところで夏近しとは云え穂高ではまだまだ雪がたくさんあります。
例えばこのミネズオウの咲く斜面へは急傾斜の雪面をアイゼン・ピッケルを使ってトラバースしないと近よれません。
涸沢からザイテングラードに取り付くにも10本爪以上のアイゼンが必要です。
アイゼンなしで穂高を歩けるのは例年海の日以降となります。
梅雨時の今頃の晴れ間はほんとうに瑞々しく、雪の消えた斜面ではアチコチで早咲きの高山植物が咲き始めています。

(2015/06/25 水取り沢にて「前穂とミネズオウ」)
この「ミネズオウ」という植物も花期が早くて、だいたい6月下旬の今頃に小さな花を群落となって咲かせます。
穂高では限られた場所にしかない(…たぶん)うえに、時期が時期なのでその花を知る方は少ないのではないでしょうか。

(2015/06/25 ミネズオウ)
しかもまたこの花はとんでもない所に咲いていて、撮影するにはロープにぶら下がってのアクロバティックな体勢を強いられます。
でもこの株は背景に前穂高を配する素晴らしいロケーションではありますが。

(2015/06/25 水取り沢にて)
例えば南アルプスのキタダケソウや早池峰山のハヤチネウスユキソウなども他の高山植物よりも時期が早く、梅雨時期にわざわざその花を目当てに登らなければお目にかかれない花でしょう。
でも、だからこそその出会いの感慨もひとしおかもしれませんね。
ところで夏近しとは云え穂高ではまだまだ雪がたくさんあります。
例えばこのミネズオウの咲く斜面へは急傾斜の雪面をアイゼン・ピッケルを使ってトラバースしないと近よれません。
涸沢からザイテングラードに取り付くにも10本爪以上のアイゼンが必要です。
アイゼンなしで穂高を歩けるのは例年海の日以降となります。
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梅雨の空
- 2015-06-14 Sun 19:24:44
- 穂高
梅雨に入って九州ではエラい大雨にもなっているようですが、穂高ではまだ前線が南の方にあるらしくあんまし雨は振っていません。
まぁ雲の多い日が続いてはいますが、それが却って空の表情を豊かにしてくれていたりもして…

(2015/06/10 奥穂山頂より朝焼け 4:25am)

(2015/06/11 奥穂山頂より常念 5:10am)

(2015/06/13 「環天頂アークと前穂」 10:40am)

(2015/06/12 雲間からの光芒 6:40pm)

(2015/06/14 今日の夕景 6:58pm)
ま、こうして空ばっかし見てるワケでもなくて、近頃は「町田康」を読み耽っていたりもします。
うくく。
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勇気と元気の人
- 2015-06-08 Mon 17:24:52
- 穂高
今朝、ひょっこりと谷口けいさんが小屋へ立ち寄られました。
言わずと知れたピオレドール受賞のわが国を代表するアルパインクライマーのおひとりです。
彼女とは山岳映像の仕事でご一緒させていただいて以来のお友だち。
その小さな身体からはいつも強烈なポジティブオーラを発散させていて、お会いする毎にこちらまで元気にしていただける方です。
今回は西穂から槍への縦走中にちょっと訪ねてきてくれたのですが、ハタと思い立ち涸沢岳から北穂へ向かう彼女の姿を撮らせていただきました。

(2015/06/08 7:00am 槍を目指して)

(2015/06/08 7:20am 北穂への岩稜をゆく)
目指す槍ヶ岳を真ん中にどこまでも続く北アルプスの大山脈の中、オレンジのザックがポツンとひとつ。
人影の全くない中をただひとり、颯爽と穂高稜線をゆく彼女はむちゃくちゃにカッコよかったです。
やがてカメラで追い切れないほどの距離に離れてさえ、そのオーラというか、息づかいというか、そこにある紛れもない「生」が伝わってきて、なんだか胸が熱くなりました。
以前、山野井泰史さんにお会いしたときにも同じことを感じたのですが、
彼や彼女たちは、何も凄い山を登ったから凄い人であるのではなく、凄い人であるからこそああいった凄い山に登れるのでしょう。
いつも山への情熱を失わず、真摯に、ひたむきにひたすら山へ向い続けるその姿には、ほんとうに頭が下がるし感動をおぼえます。
いやぁ、ええもん見せてもらった!
けいちゃん、勇気と元気をありがとう!!
言わずと知れたピオレドール受賞のわが国を代表するアルパインクライマーのおひとりです。
彼女とは山岳映像の仕事でご一緒させていただいて以来のお友だち。
その小さな身体からはいつも強烈なポジティブオーラを発散させていて、お会いする毎にこちらまで元気にしていただける方です。
今回は西穂から槍への縦走中にちょっと訪ねてきてくれたのですが、ハタと思い立ち涸沢岳から北穂へ向かう彼女の姿を撮らせていただきました。

(2015/06/08 7:00am 槍を目指して)

(2015/06/08 7:20am 北穂への岩稜をゆく)
目指す槍ヶ岳を真ん中にどこまでも続く北アルプスの大山脈の中、オレンジのザックがポツンとひとつ。
人影の全くない中をただひとり、颯爽と穂高稜線をゆく彼女はむちゃくちゃにカッコよかったです。
やがてカメラで追い切れないほどの距離に離れてさえ、そのオーラというか、息づかいというか、そこにある紛れもない「生」が伝わってきて、なんだか胸が熱くなりました。
以前、山野井泰史さんにお会いしたときにも同じことを感じたのですが、
彼や彼女たちは、何も凄い山を登ったから凄い人であるのではなく、凄い人であるからこそああいった凄い山に登れるのでしょう。
いつも山への情熱を失わず、真摯に、ひたむきにひたすら山へ向い続けるその姿には、ほんとうに頭が下がるし感動をおぼえます。
いやぁ、ええもん見せてもらった!
けいちゃん、勇気と元気をありがとう!!
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季空移動
- 2015-06-06 Sat 21:16:03
- 穂高
東京、名古屋でのイベントには大勢の方々にご来場いただき、誠にありがとうございました。
ああやって大画面で自分の作った映画をご覧いただけたことはとても嬉しかったです。
あたたかいお言葉も多数いただき、何と言いますかとても励まされました。
こころより感謝申し上げます。
ありがとうございました。
また「ハチの恩返し」ガンバリますね!
そして昨日は新たな作品へ向けて「やったるでぇ!」との熱き想いを抱えて山へもどった次第です。

(2015/5/30 岳沢にて)
※ 上の写真は先日撮影に赴いた岳沢にてのものです
都会では半袖で過していたのに山麓ではまだヤマザクラが可憐な姿を見せてくれていて、、、

(2015/06/05 白出沢にて)
そして小屋に着いたならなんと雪が舞い始め午後には本格的な風雪となりました。

(2015/06/05 1:00pm)
6月に雪が降るのはそう珍しくはないとは言っても標高差3000mの季節の違いには今さらに驚かされます。
それにしてもこう目まぐるしく季節と環境が変わると、なんだか夢か幻の中にいるかのようで、あの映画会の盛況もホンマやったんやろかとちょっと不思議な気分。

(2015/06/06 前穂とブロッケン)
ああやって大画面で自分の作った映画をご覧いただけたことはとても嬉しかったです。
あたたかいお言葉も多数いただき、何と言いますかとても励まされました。
こころより感謝申し上げます。
ありがとうございました。
また「ハチの恩返し」ガンバリますね!
そして昨日は新たな作品へ向けて「やったるでぇ!」との熱き想いを抱えて山へもどった次第です。

(2015/5/30 岳沢にて)
※ 上の写真は先日撮影に赴いた岳沢にてのものです
都会では半袖で過していたのに山麓ではまだヤマザクラが可憐な姿を見せてくれていて、、、

(2015/06/05 白出沢にて)
そして小屋に着いたならなんと雪が舞い始め午後には本格的な風雪となりました。

(2015/06/05 1:00pm)
6月に雪が降るのはそう珍しくはないとは言っても標高差3000mの季節の違いには今さらに驚かされます。
それにしてもこう目まぐるしく季節と環境が変わると、なんだか夢か幻の中にいるかのようで、あの映画会の盛況もホンマやったんやろかとちょっと不思議な気分。

(2015/06/06 前穂とブロッケン)
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