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2013年11月 Archive

北穂ロケ

  • Posted by: Hachiro
  • 2013-11-20 Wed 08:18:25
  • 穂高
下山してから瞬く間に2週間が過ぎました。

山小屋仕事を終えてのんびりと… というのとはほど遠く、この2週間で自宅で過ごしたのはほんの数日で、
あれやこれやの所用で、東京、松本、大阪、神戸と渡り歩き、なんだかぜんぜん落ち着けません。


でもそんな中、これだけは他に譲れんとばかりに先週はじめに北穂へ行ってきました。
なんとか本格的な雪が来る前に新雪風景を撮影しておきたかったもので。



ところが、いやぁ〜 マイッタ、マイッタ。

真冬なみの寒気が入って(ある程度予想はしていたけれど)まる3日吹雪かれて、
気温も−15℃を下回った北穂山頂は、ほとんど厳冬期のような様相となってしまったのです。




そして入山4日目の夕刻、急速に雲が切れはじめて姿を現した滝谷はすさまじかった。



131113 滝谷_1
(2013/11/13  北穂・滝谷)




稜線付近の吹きだまりでは新雪が1mを超えていて、下山するのに北穂沢を下れば早いのはわかっていたけれど、
とても雪崩がコワくて踏み込む気にはなれませんでした。

なので南稜を下ったのですが、半分くらいクライムダウンとなる、これもイヤ〜な感じの状態で、
なんとか涸沢へ降り立ったときには「やたっ! 無事生還!!」とホッとしまものです。




ほんの数週間の違いで、それまで何の問題もなく登り降りできたルートが全く別の様相となってしまう。
改めて山の厳しさと怖さを知らされました。




でも下山した朝のモルゲンロートはそれはそれは見事なものでした。




131113 南稜よりモルゲン
(2013/11/14 北穂南稜テラスより奥穂と涸沢岳)





山は厳しければ厳しいほど、その美しさも際立つのかもしれません。













































下山

  • Posted by: Hachiro
  • 2013-11-05 Tue 17:19:54
  • 穂高
今日、快晴の空の下、200日間の山小屋暮らしを終えてスタッフ10名が下山しました。

新雪の白出沢の滑りやすい登山道に苦戦しながらも、みんな無事に下界へと降り立ち、
山麓の穂高牧場から振り返ると、そこには黄金色のカラマツのむこうに白く輝く穂高がありました。


131105 牧場より
(2013/11/05 11:00am 穂高牧場より)



写真の稜線左手の鞍部が穂高岳山荘の建つ「白出のコル」、そして右手の鋭い岩峰が「ジャンダルム」です。

しばらくみんな無言で眺めていましたが、「あんなところに居ったのかぁ…」と誰かがぽつりとつぶやきました。


わずか数時間前まで、あそこに暮らしていたことが嘘みたいな感じです。




今朝、−7℃まで冷え込んだ稜線はもうすっかり冬の装いでしたが、やわらかな優しい陽ざしに溢れた山麓は、まだ晩秋の暖かさにつつまれておりました。












今年も、

  • Posted by: Hachiro
  • 2013-11-04 Mon 05:23:14
  • 穂高
今年もいよいよ小屋閉めとなり、明日下山です。


131101 北穂より3
(2013/11/01  10:20am  北穂ドーム付近より)





今年もいろいろなことがあったよなぁ…



と、そんなしみじみした気分を吹き飛ばすかのように、昨日レスキューが発生。

131103 レスキュー3
(2013/11/03  ザイテングラートにて)


滑落によって自力歩行が出来なくなった方だったのですが、天候が崩れ始めたギリギリのタイミングの中、
収容可能な場所までスタッフ総出で背負い下ろし、長野県警さんのヘリで収容していただきました。



131103 レスキュー
(2013/11/03  長野県警ヘリ「やまびこ」)



いやぁ〜、なにせ小屋閉めが迫った土壇場でしたので、ヨカッタ、ヨカッタ。












さて、毎年のことなのですが小屋閉めのこの時期になると、ちょっとした感慨と共に抱くのは「感謝」の想い。

今年もこの地で働かせていただいた山荘オーナーである今田恵さんをはじめ先代の英雄さん、奥様の敏子さん、
山荘で愉快に過ごさせてもらった仲間のスタップたち、
涸沢ヒュッテをはじめとしてお世話になった周囲の山小屋のみなさん、
共に山を守った岐阜・長野両県の警察救助隊・警備隊と遭対協の猛者たち、
小屋の生命線である物資輸送を担っていただいた東邦航空をはじめとする関係者・業者の方々、
いつも心の支えとなってくれている家族と愛犬のじゃん、


そして今年も穂高へ訪れてくださった多くの登山者のみなさま…




なんか言葉にしてしまうと「ありがとう」という五文字にしかならないのですが、
今年もこうして穂高で過ごさせていただけたことは、今さらに多くの方々のおかげであると感謝いたします。





今年の「ぼちいこ」の更新はこの記事をもって山の上からは最後となりますが、
今シーズンもご愛読いただいたみなさまへも心よりの感謝を申し上げます。


ほんとうに、ありがとうございました。



131017 涸沢岳より_04
(2013/10/17  涸沢岳より)






なんだか改めてこんなことを記すと、
今さらに嫁はんに愛をコクハクするみたいでちょっと照れますが…



おれ、ほんまに穂高を愛してる。




たぶん(というか、間違いなく)、50年前も、50年後も、私はこの地(あるいはこの世)にいません。
でも、だからこそ、今ここに私が在ることに感謝と祈りをこめて。







131101 夕陽
(2013/11/01  4:50pm)





では、また来年。

(冬のあいだも「ぼちぼち」っと更新しますのでまたヨロシクです)






















































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