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2012年10月 Archive
雲上の太陽
- 2012-10-29 Mon 20:57:39
- 穂高
昨日の悪天から一転、今日は大雲海が広がった。

(2012/10/29 3:50pm 涸沢岳より)
この雲の下には、きっとたくさんの人々の暮らしがあって、
低くたれ込めた雲に押さえつけられながら、
それぞれがそれぞれに、たいへんなことをかかえて生きておられるのだと思ったりする。
日々のなりわいの中で、頭上の雲の上に太陽が輝いていることなんぞ、なかなか思い描くことすら出来ないというのが人の世かもしれない。
(まぁ、雲の上だからといって“暮らす”となると、それはそれで苦労は多いもンですが…)
あと数日後には、自分も「雲の下」の生活にもどる訳だが、
例えば街の雑踏の中で、
あるいは降りしきる雪を除雪しながら、
または“じゃん君”の散歩中にふと空を見上げたりした時、
たとえ頭上が雲で覆われていたとしても、きっとその雲上には輝く太陽があると思い描けるようでありたい。
今日の雲上の太陽は、やがて辺り一面を紅に染めながら雲の向こうへと沈んでいった。

(2012/10/29 4:50pm)

(2012/10/29 3:50pm 涸沢岳より)
この雲の下には、きっとたくさんの人々の暮らしがあって、
低くたれ込めた雲に押さえつけられながら、
それぞれがそれぞれに、たいへんなことをかかえて生きておられるのだと思ったりする。
日々のなりわいの中で、頭上の雲の上に太陽が輝いていることなんぞ、なかなか思い描くことすら出来ないというのが人の世かもしれない。
(まぁ、雲の上だからといって“暮らす”となると、それはそれで苦労は多いもンですが…)
あと数日後には、自分も「雲の下」の生活にもどる訳だが、
例えば街の雑踏の中で、
あるいは降りしきる雪を除雪しながら、
または“じゃん君”の散歩中にふと空を見上げたりした時、
たとえ頭上が雲で覆われていたとしても、きっとその雲上には輝く太陽があると思い描けるようでありたい。
今日の雲上の太陽は、やがて辺り一面を紅に染めながら雲の向こうへと沈んでいった。

(2012/10/29 4:50pm)
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雪の穂高登場
- 2012-10-24 Wed 12:36:10
- 穂高
昨日の雪は夜まで断続的に降り続いて、小屋周辺では積雪が50㎝に届こうかというほどになった。
そして今日は快晴の朝となり、ついに白銀の衣を纏った穂高の登場である。

(2012/10/24 7:40am 涸沢岳稜線にて)
今朝5時頃の気温は−8.7℃まで下がり、おまけにかなりの強風。
体感気温はかるく−20℃を下回るなか、撮影のため夜明けに涸沢岳を目指したのだが、
吹きだまりでは膝上までのラッセルを強いられ、いつもなら15分ほどで着くはずの山頂まで40分ほどもかかったであろうか。
それでもこの冬はじめてアイゼンとピッケルを身につけ、強風の稜線をラッセルするのは血湧き肉踊る想いだった。
昼近くになっても強風は止まず、奥穂の岩峰からはしきりに雪煙が舞っている。

(2012/10/24 11:00am 奥穂岩峰)
数日前の穏やかな小春日和とは一変、今日の穂高は厳しくも美しい冬の貌をみせている。
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ついに来た…
- 2012-10-23 Tue 10:40:45
- 穂高
夜半からの前線通過に伴って激しい雨が屋根を叩いていた。
その雨は朝になっても降り続いていたのだが、いつしか雨の音が止んだなと思って外を見ると…

(2012/10/23 10:20am)
雨から変わった雪は、見る見るうちに周囲を白い世界へと変えつつある。
かなりの降りなので、おそらくこれが根雪となるのではなかろうか。
夏のほんのひととき以外、雪を触らないことはないような暮らしをしてる我身にとっても、この瞬間は特別だ。
なにもかも全てを覆い尽くしてしまえと、なにか嬉しいような気持ちになってしまう。
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菊花賞
- 2012-10-21 Sun 19:27:15
- 穂高
今日は競馬の菊花賞が行われた。
特別に競馬に詳しいわけでもないのだが、あれは何年前のことだっただろうか、
ディープインパクトが三冠を賭けて挑んだ菊花賞を、たまたま小屋のテレビで観たことがあった。
やわらかな秋の斜光線の中、13万人の歓声につつまれて4コーナーを駆け抜けてくるその姿にとても感動した。
(ディープインパクトって、ほんとうに凄い馬でしたよね。あんな輝きを持った馬はちょっといない…)
以来、この時期の菊花賞だけは欠かさず観るようにしている。
それは京都競馬場に降りそそぐ秋の斜光に、何とも言えないものを感じてしまうからで、
小屋閉めが近づいたこの時期の心情と、みょうに一致してしまう「祭りの後の寂しさ」を覚えるからかもしれない。
そしてその秋の光は、この穂高にも同じように届いていて、小屋の中ふかくを照らしだしてもいる。

(2012/10/21 4:50pm 夕食準備の厨房にて)

(2012/10/21 4:30pm 穂高岳山荘図書室付近)
そんな小屋閉め前の感じを動画にしてみたのが、昨年アップしたこれです。
しかし、今日の勝ち馬のゴールドシップ、よくぞ一番人気で勝ちきった。
…カッコ良かったなぁ。
特別に競馬に詳しいわけでもないのだが、あれは何年前のことだっただろうか、
ディープインパクトが三冠を賭けて挑んだ菊花賞を、たまたま小屋のテレビで観たことがあった。
やわらかな秋の斜光線の中、13万人の歓声につつまれて4コーナーを駆け抜けてくるその姿にとても感動した。
(ディープインパクトって、ほんとうに凄い馬でしたよね。あんな輝きを持った馬はちょっといない…)
以来、この時期の菊花賞だけは欠かさず観るようにしている。
それは京都競馬場に降りそそぐ秋の斜光に、何とも言えないものを感じてしまうからで、
小屋閉めが近づいたこの時期の心情と、みょうに一致してしまう「祭りの後の寂しさ」を覚えるからかもしれない。
そしてその秋の光は、この穂高にも同じように届いていて、小屋の中ふかくを照らしだしてもいる。

(2012/10/21 4:50pm 夕食準備の厨房にて)

(2012/10/21 4:30pm 穂高岳山荘図書室付近)
そんな小屋閉め前の感じを動画にしてみたのが、昨年アップしたこれです。
しかし、今日の勝ち馬のゴールドシップ、よくぞ一番人気で勝ちきった。
…カッコ良かったなぁ。
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夕焼け劇場
- 2012-10-19 Fri 20:31:02
- 穂高
秋は雲の表情が豊かだ。
(…いや、特に秋に限らへんか…)
つまりは標高3000mはそれだけ空に近いわけで、そのぶん雲や空を感じることが多いのだ。
で、最近のそんな空の表情をいくつか。。。



穂高小屋の裏手、白出沢の降り口にちょっとしたスペースがあって、
ここは夕映えを眺めるのにはサイコーの場所で、密かに「夕焼け劇場」と呼んでいる。
近頃は風が冷たくて、ゆっくりと夕陽を眺めるにはツライ頃となってきたし、
観客もまばらであるこのごろなのだが、
そんなこちとら人間の都合なぞとはぜんぜん関係なしに、自然の無言劇は日々繰り広げられている。



もう間もなく我々も山を下りる。
そうして人の姿が絶えた穂高は、きっとなおいっそうの輝きと厳しさを放つのだろう。
(…いや、特に秋に限らへんか…)
つまりは標高3000mはそれだけ空に近いわけで、そのぶん雲や空を感じることが多いのだ。
で、最近のそんな空の表情をいくつか。。。



穂高小屋の裏手、白出沢の降り口にちょっとしたスペースがあって、
ここは夕映えを眺めるのにはサイコーの場所で、密かに「夕焼け劇場」と呼んでいる。
近頃は風が冷たくて、ゆっくりと夕陽を眺めるにはツライ頃となってきたし、
観客もまばらであるこのごろなのだが、
そんなこちとら人間の都合なぞとはぜんぜん関係なしに、自然の無言劇は日々繰り広げられている。



もう間もなく我々も山を下りる。
そうして人の姿が絶えた穂高は、きっとなおいっそうの輝きと厳しさを放つのだろう。
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