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上空の寒気

  • Posted by: Hachiro
  • 2015-10-05 Mon 07:44:44
  • 穂高
ここのところ晴天が続いてはいます。

下界の天気予報も基本的には「晴れ」、
でも予報や地上天気図には現れない「上空の寒気」というのがここしばらく居座ってもいるのです。


151005 寒気
(2015/10/05 6:30am)



その「寒気」が入るとどうなるかというと、基本的には晴れてはいても雲やガスが湧きやすく、その雲は岩肌に「エビのシッポ」という雪氷を付着させます。



エビのシッポ
(2015/10/04 7:30am)


こうなると岩はとても滑りやすくなりますし、「エビのシッポ」が発生するほどの低温ガスの中では体温も急速に奪われます。

幸い、昨日も今日も遭難には至りませんでしたが、吊尾根や奥穂稜線でこの冷たいガスに覆われて凍えてしまい、這々の態でなんとか小屋にたどり着く方が幾人もお見えでした。

一日の中での気温差が激しいのが今時期の特徴で、気温の上がる日中には雲の湧くことも少なく快適な状況なのですが、朝夕にはそれが一変することがあります。
また涸沢や岳沢ではポカポカとした日差しが降り注いでいても、その陽気に誘われて標高を上げてみると突然の氷雪に驚かされることもあります。



過去に10月には立山や白馬で大量遭難が起きていますし、穂高でも突然の降雪で身動きできなくなる遭難が幾度も発生しています。

どうか今時分の山には十分過ぎるほどの警戒をお願いしたいです。




「上空の寒気」について僕がよく参考にするのがこの「週間寒気予想」というサイト。

慣れない方にはちょっと分かりづらいかもしれませんが、例えば今日の午前9時の予想でいうと500hPa(上空5000m付近)に−15℃ラインの寒気がちょうど穂高付近まで下がっています。
穂高稜線の標高3000mはほぼ700hPaなので、気温に換算すると−3℃ほどになります。
こうなると天気予報で晴れとなってはいても穂高稜線ではかなり厳しい状況になりかねません。


そこにそういった危険や厳しさが存在すると認識していれば対処も可能です。



山が優しい表情をしてくれた季節は、もう終わりを告げようとしています。



























Comments: 2

tanu URL 2015-10-06 Tue 07:20:07

私も岳沢小屋の支配人さんのブログから、こちらを拝見しました。10/23から3日間で今年最後の北アルプス計画をしています。行き先は奥穂高岳ではないですが、もう天候によっては冬山と化す時期である事を肝に銘じ、準備を整えます。場合によっては計画変更も視野に入れながら山を楽しみます。来シーズンも北アルプスを歩く為に。とてもとても参考になりました。

イサム URL 2015-10-05 Mon 19:35:40

岳沢小屋の坂本支配人のブログのリンクから、このブログを読ませて戴きました。

まさに自分は夏山の延長で、岳沢からジャンダルムや穂高方面へ登ろうとしていたんです。
このブログを読ませて戴き、体育の日の3連休の予定はキャンセルすることにしました。

夏山の体力はあっても夏以外は未経験の50代です。


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