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新雪の朝

  • Posted by: Hachiro
  • 2014-05-06 Tue 19:09:09
  • 穂高
昨日の風雪は、
大勢の人々によってあれほど縦横無尽につけられたトレースをきれいさっぱり消し去って、
今朝新雪を纏って現れた穂高は、何の汚れもない姿で聳えていました。


140506 新雪の朝
(2014/05/06  5:15am)



その新雪へ再びトレースを刻むのが我々となってしまったのは、何とも悲しい理由によります。


140506 レスキューへ
(2014/05/06  レスキューに向かう岐阜県警山岳警備隊と山荘スタッフ)



報道でご存知の通り、昨日の涸沢岳に続いて今日は奥穂で二人の方が亡くなりました。

強風の奥穂稜線での収容作業は厳しいものではありましたが、
そんな中で、かろうじておひとりを救助出来たことはせめてもの慰めでしょうか。



今遭難について、或はそれに対するマスコミの報道については、
思うところいろいろあるのですが、それを記すにはちょっと今日は疲れすぎたようです。


































Comments: 2

Hachiro URL 2014-05-08 Thu 19:41:22

どくとる・てぃっぷる 様



いつも暖かいコメントありがとうございます。
私の云わんとすることを代弁してくださっているようで感謝いたします。

遭難現場では風で引き裂かれたツェルトや飛ばされまいとしたアンカーが凍りついていたりして、
最後まで生きようとした痕跡が多く残されていました。
また装備などもかなり使い込んだもので、少なからぬ山の経験がおありであったように見受けられました。
しかし亡くなられた方を含めた3名がビバークしていた場所は、まともに強風が吹き付ける稜線上であり、
あの場所でひと晩持ちこたえるのは非常に厳しかったであろうと思います。
(付近の風下側には大きな雪庇が発達しており、強風から逃れられる地形ではありませんでした。)

あの天候で奥穂稜線に踏み込んだのが致命的なミスではあったと思いますが、
そもそもその状況に至った細かな経緯は知る由がありません。
私たちがレスキューした3名は南稜ではなくジャン飛騨からであると聞いていますが、
だとしたら5日朝はジャンダルムの稜線付近にいたのかもしれません。
そこで1日悪天をやり過ごせば今回の悲劇はなかった訳ですが、5日は悪天となることは報じられていたものの、
夜明けから6時頃までは高曇りで視界もあり、また風もたいしたことのないものでした。

その罠にはまってしまったのでしょうか…

朝の小康状態とは打って変わって、昼前頃からはミゾレまじりの雪となり、その後気温は下がり風も強まりました。
身体を濡らされた後にあの風雪に叩かれれば、おそらくひとたまりもなかったのだと思います。




私自身も山に関わる以上、いつやられてしまうかもしれないという怖れは常にあります。
人間の想像や判断などを自然は時としていとも容易く上回ってしまうものです。
自分だけが大丈夫なんてことはあり得ません。



亡くなられた方を悼むとともに、また山への畏れが深くなった思いがいたします。














どくとる・てぃっぷる URL 2014-05-07 Wed 16:19:27

本当にお疲れ様でした。

やはり、この季節の穂高は、荘厳な美しさと冷酷な厳しさを兼ね備えていますね。
そこで生活する小屋の方々は、その豹変する姿を、常に目の当たりにしているのだと思います。

このような遭難が起こる度に、どこかの専門家が「低体温症とは・・・、予防策としては・・・」などとコメントを述べますが、自然が牙をむいたあの環境で出来ることなどほとんどないでしょう。
生身の人間が存在できる場所ではなくなってしまうのだと思います。

「天候が悪化するのは分かっていたはずなのに無謀」といった、批判的な報道がされるのも常です。
ただ、今回遭難した方々はそれなりに経験豊富な方のように思います。
逆に、「それなりの経験がある人達が、なぜあの天候で南稜に取り付いてしまったのか」
批判的立場で見るのではなく、経験者を惑わす原因はなんだったのか。 次の遭難を予防するためには、登山者側の心理・心情に沿った分析が必要なのだと思います。

荘厳・冷酷な穂高の魔性に憑かれて吸い込まれていかないために。


昨日6日の夕方、松本平から見た、深紅に焼けた北アルプスの稜線が妙に印象的でした。

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