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山川草木 Archive

風の花 ニリンソウ

ニリンソウ01
(EOS7D+EF100mmF2.8L Macro)


ニリンソウ

英名;Soft Windflower
学名;Anemone Flaccida

林床にまだ明るい陽差しがふりそそぐ早春の頃、白い可憐な花を咲かせるのが「ニリンソウ」です。
その大群落は、あたり一面に白いカーペットを敷いたごとくみごとなお花畑となります。

この山麓に春を告げるニリンソウは、僕に早世してしまった二人のかたを思い起こさせます。

おひとりは穂高小屋の初代支配人の神憲明(じん・のりあき)さん。
昨年12月に間質性肺炎という難病でこの世を去られました。

ジンさんは僕が小屋へ入った当時の支配人。
小屋番としての仕事を一から教わりました。
またジンさんは自然を撮る映像作家としても活躍され、
僕が今、こうして映像を撮っているのもジンさんの影響が大きいです。

 藪の中に消えかかった小道をニリン草の花畑へ急いだ。道を間違えそうになって慌てて元に戻り、また道を捜した。 きっと今ごろはという予想は的中して、サワクルミの森の中にひっそりとニリン草が咲いていた。(中略)
 毎年春を感じるたびに、今頃は草のてっぺんに二ッ並んだ白い花を咲かせていることだろうか、流れが変わって枯れていないかとか私の秘密の場所のことがとても気にかかる。 (神憲明著「穂高は生きている」より)


この「私の秘密の場所」をジンさんは僕にこっそり教えてくださいました。
以来、僕も毎年のようにこの「秘密の場所」でニリンソウの撮影を行っています。


(Camera: AJ-HDC27F)


もうおひと方は渡辺哲也さん。
植物と山と自然をこよなく愛した映像演出家です。

渡辺さんとは15年ほど前からたびたび映像制作をご一緒させていただき、
その真摯で優しい自然と映像への眼差しに、僕は多くのものを学ばせていただきました。

その渡辺さんの長年の友達であるのがドキュメンタリー映画監督の伊勢真一さん。
映画「奈緒ちゃん」をはじめ、素晴らしいドキュメンタリー作品を数多く演出されたりプロデュースされたりしています。
伊勢さんが渡辺さんへの追悼作品として作ったのが「白い花はなぜ白い」という映画。
何も自分が関わっているからというわけではなく、名作だと思います。



ジンさん、渡辺さん、
それぞれキャメラマンと演出という異なったポジションではあったけれど、
僕はお二人からそれぞれに、計り知れない多くのことを教えていただきました。

お二人に共通して強く感じたのは、その愛情に満ちた自然への真摯なまなざしです。

そんなお二人から教えていただいたことを胸に、これからも僕は映像をつくってゆきたい。


合掌





「風の花」 ニリンソウは、
今年もサワクルミの森の中、
見わたす限りのお花畑となって風にゆれていました。






















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