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ぼちぼちいこか

あれっ ?

  • Posted by: Hachiro
  • 2017-07-21 Fri 06:26:48
  • 穂高
ここ数日は、ひたすらザイテンの道直し。
やたらと強烈な陽射しの中での作業はヘロヘロになります。
なので小屋へ戻ると日々のニュースを見る間もなくバタンキューでした。


170720 夏雲_02
(2017/07/20 ザイテングラートにて)



で、、、 あれっ ? いつの間にか梅雨明けしてたんや、
今朝聞くまで知らんかった。

そういえば昨日の午後には、「いかにも」って夏雲も出ておりました。













小さな命

  • Posted by: Hachiro
  • 2017-07-18 Tue 08:37:55
  • 穂高
昨日の夕方、ザイテン道直しの帰り道のことです。

微かな、それでいて確かなあの鳴き声が耳に入りました。
(「ライチョウや!」)

あたりをそっと見回すと、高山植物の咲き始めた草むらの中に、クークーとヒナたちを呼びあつめる母鳥をまず見つけました。
そしてしばらくそのまま観察していると、やがて周囲の植物の陰でちょこまかと動くヒナを一羽、また一羽と発見。
つごう四羽のヒナを確認できました。

170717 ライチョウ親子
(2017/07/17 ライチョウ親子)


生後まだ一週間ほどでしょうか、まだ体温調節ができないヒナたちは、しばらく動きまわっては母鳥のお腹の下にもぐり込んで温めてもらいます(「抱雛」といいます)。
そしてしばらくするとまた母鳥の下からひょっこりと顔を出し、付近を活発に動きまわるのです。

ここしばらく山では気温が10℃そこそこまで下がる寒い日が続いていますし激しい降雨の日もあったはずです。
そんな過酷な環境の中で、よくぞこうした小さな命が生きていることだと感動します。

夕暮れまでには小屋へ戻らねばならないことも忘れて、私は草陰にその親子が姿を消してしまうまでその場を動けずにおりました。


早く梅雨が明けて、燦々と暖かな日差しが、あの親子たちに降りそそいで欲しいものです。

















夏山開幕

  • Posted by: Hachiro
  • 2017-07-15 Sat 21:10:37
  • 穂高
今年の夏山はいきなりのレスキューで幕を開けました。
それも現場ビバークを強いられるけっこうショッパイやつ。

要救助者は槍ヶ岳から穂高を目指した韓国グループの方で、頭部裂傷など瀕死の大怪我でした。
かなりの出血もあったしその様子からひと晩を持ちこたえてくれるか危ぶまれたのですが、なんとか生還への朝を迎えることができました。


 1
(2017/07/15 5:54 a.m.)



長い夜、意識の有無の確認のために要救のおじさんに時々話しかけるのですが、
カタコトの日本語で「ワタシ、ダイキレットハダイキライ」とか言うので、
「や、ここはダイキレットじゃなくてカラサワヤリっすよ」と答えると、
「アー、、、カラサワヤリモダイキライ」とか、なんだかボケてるのか真面目なのかよくわからないようなやりとりが続きました。
もちろんゼーゼーと時折苦しそうだしモウロウとしていることはわかっているのですけれど、そう簡単にアッチの世界へいってもらうわけにもいかないのでともかくも声をかけるのです。
そして、そんなやりとりの幾度目かに「そういやぁ、おじさん歳いくつっすか?」と尋ねると「ごじゅううさんさいデス」との返事。
(「なんや、もっと歳かと思ってたらオレとほぼ同い年やん…」)、
続けて「奥さんとか子供さん韓国におるんスよね?  ほらこんなとこで死んどる場合とちゃいますやん、ゼッタイ帰ったげなあかんですよ」と。
すると私の言葉がわかったのかどうか、血まみれで腫れ上がった瞳の奥に何かを訴えかけるような光が見てとれました。


寒さに震えた長い夜もようやく明け、やがて常念岳から昇った力強い朝陽が私たちを照らします。
そして彼方からついに聞こえてきたヘリの音が耳に入ったのでしょう。
おじさんは私たちへの感謝を示そうするのか、しきりに胸で手を合わせようとします。
でも折れた手はあまりうまく動かないようで、そっとその手を握ってやるとおじさんは驚くほどの力で私の手を握り返してくるではないですか、
ふいに私の胸に熱いものがこみ上げ「よしゃあ! 帰れる、帰れるぞ‼︎ おじさんっ、、、 よーがんばった!」と思わず涙がにじんできてしまいました。


おじさんを乗せて病院へと向かってくれたヘリを見送り、重い体を引きずるようにして小屋へ帰り着きました。
やがて警察を通じて「集中治療室にて無事一命を取りとめた。頭のケガも今のところ脳への明らかな異常はない模様」との知らせが入りました。
現場出動した者も、小屋を少人数で苦労して切り盛りしてくれたスタッフも、一同「いやぁ〜 よかった! よかった、よかった!」と。
(レスキューってなにも現場に行った人間だけが行うものでもないんです。それはいつも事に携わる者すべてでの総力戦です)

だから、ほんまによかったです。

そしてほんとうに思うのは、我々が力を尽くした以上に、あのおじさんがよくがんばってくれたということ。


悲しいことに穂高では毎年多くの命が失われています。
これからの夏にも、穂高ではこうした遭難がどうしようもなく起きてしまうでしょう。
でもあたり前の話ですが、誰も遭難しようとして山へ登る人はいません。
そして事故というものは、ビギナーやベテランを問わず起こり得るのです。
今回の韓国のおじさんはパーティのリーダーであって、これまでに幾度も槍穂縦走の経験のある方でした。
つい先日には友人のやはりベテランが北穂南稜のなんでもないところであわやの事故に遭いました。

こうして偉そうなことを記している私だって、いつ何時やらかしてしまうかわかったものではない。
「いちばん信用ならないのは自分だ」ということを繰り返し己に言い聞かせなければなりません。

だから、
慎重にならなければいけない。
謙虚でなければいけません。
山を畏れなければならないのです。


何も人は死ぬために山に登るのとちゃうんです。
生きるために登るんです。
きっと皆それぞれが、ふだん日常の暮らしでは得ることのできない自分の命が精一杯に輝く時を求めて、山に身を置くはずなのです。



どうかこの夏、あなたの(そして私の)そのいのちがめいっぱいにこの穂高で輝かんことを…





120719 涸沢岳より奥穂2
(涸沢岳より、夏の朝陽輝く奥穂高岳)










































































かなり夏山

  • Posted by: Hachiro
  • 2017-07-14 Fri 05:50:58
  • 穂高

170714 夏の朝_01
(2017/07/14 4:49 a.m.)



うん、ええ朝や。




































そろそろ夏山

  • Posted by: Hachiro
  • 2017-07-12 Wed 16:49:01
  • 穂高
「穂高では10本爪以上のアイゼンでないと役にたたん!」と声を大にしてお伝えしていましたが、それも今や昔の話、
ちょっとトンデモない量だった残雪も、ここしばらくの大雨と強烈な日差しとでほぼ例年並みくらいになってきたようです。

170711 ザイテンより前穂
(2017/07/11 ザイテングラードより前穂高岳)



この一週間はお天気にも恵まれ、各山小屋のスタッフたちは「海の日」の連休に向けて登山道を整備し、ルート上の雪渓には雪を切って道をつけるなどしてきました。


170709 ザイテンにて
(2107/07/09 ザイテングラードにて)



で、最近とても多いのが「アイゼンは必要か?」という問い合わせです。

これに対しては現状ではなかなかにお答えが難しい、
なぜならそれは、その人の山の技量によって違ってくるからです。

だから答えとしては「なくても歩けますが、あったほうがいいですヨ」というビミョーなものとなってしまいます。
そして現在では吊尾根やザイテン取付きなど核心部の雪渓はアイゼンなしでも通過可能となっています。

まぁこの「アイゼン問題」に対する正論としては岳沢の坂本君が記しておりますけれど、つまりはご自分の装備の判断を含めて、それが「山を登る」ということでありましょう。


そういえば、先日こんな言葉を見つけてハタと膝を打ちました。

重要なのは、どこで見たとか、何を見たとかいうことではなく、どのように見たかということだ。
In is not where it is or what it is that matters but how you see it.

(Saul Leiter)



“どこで”とか、“何を”というのは、いわば「情報」であって、“どのように”というのがつまりは実体験。

あまり情報や知識に踊らされることなく、実際の場で、その方ご自身の山とのふれあいを大切にされるよう願うのであります。





















































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